298-1 ▼ 色を塗ることは大切な活動
本日は、「色を塗る」ことについて書いてみます。
色を塗ることは、細かい線をたくさん引くということです。
指先の細かい動きの練習として、また文字を書くための準備運動として、未就学のお子さんの就学準備にもお勧めの活動です。
幼稚園や保育園でもお絵描きや色塗りの活動は頻繁に行われますし、小学校でも、特に1年生の間は「算数のプリントを解いて、終わった人は塗り絵をする」といったように、教科学習の合間合間に色を塗る機会があったりします。
色を塗る動作が苦手なお子さんの場合、枠をはみ出す、枠内を塗り切ることができずに白い部分が多く残る、といったことがしばしばあります。
大人としては、見た目はどうであれ、現段階のお子さんの努力を認め、称えてあげたいところですね(^ ^)
298-2 ▼ きれいなものを作りたい気持ちを応援する
ところで、実はお子さんご本人のほうにも、きれいに見せたい、きれいなものを作りたいという気持ちがあるものです。
特に、知的な課題がなく、周囲と自分との比較ができるお子さんの場合、自分が「上手に」色が塗れないことがわかっていて、そのために塗り絵の活動を嫌がったり、活動中にわざとふざけたりする様子を見せることがあります。
「上手に」「きれいに」塗ることだけが制作の目的ではありませんし、どんな作品であってもそれ自体が素晴らしいものです。
が、同時に、お子さんご本人が「きれいな作品を作れた」と思えるような、制作の達成感を得られるような体験も、また大切だろうと感じます。
そこで、お子さんが塗ったものに大人がひと手間加えて、より一層素敵な作品に仕上げてみるという活動のご提案です。
298-3 ▼ お子さんの塗り絵にひと手間加えて
最も手軽なのは、「切り取って貼る」という工夫です。
塗りやすい形を選ぶ
まず前提として、塗り絵は〇や□などのシンプルなものほど塗りやすく、星、花、車、鳥など、形が複雑になるほど難しくなります。
お子さんに合わせて難易度を調整してあげてください。
枠を縁取る
選んだ塗り絵の枠を、黒マーカー等で太く縁取っておきましょう。
多少はみ出しても目立ちにくいですし、縁取りがあると切り取った後の見た目がデザイン的に美しく、仮に塗り方が粗くてもおしゃれに見えます。
*黒が目に付いて嫌がるお子さんもいらっしゃいます。
その場合は全て切り取るなど柔軟に対応してあげてください。
切り取って貼る
塗り終わったら、縁取りにそって切り取ります。
それを、色画用紙などにきれいに配置して貼ってみましょう。
紺色の画用紙に星を貼る、道路を描いて車を貼るなど、アイディア次第でいくらでも発展させることができます。
心の中に描いた世界がいきいきと現れ出てくる喜びを、ぜひご家族で味わっていただければと思います。
難しい手順はありませんので、よろしければ春休み中にでもぜひ試してみてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。