こんにちは。三輪堂です。
面白く生きる連載、92通目です。
92-1 ▼ 周りの子と比べてしまう時
療育中の親御さんから必ずといって良いほど伺うのが、
「周りの子はみんなできているのに・・・」
というお話。
みんなもうひらがなが読めるのにうちの子は興味もない。
みんな数がわかるのにうちの子は1から10までかぞえることもできない。
などなど、
特に幼児期には、文字の読み書きや数をかぞえることといった、誰にでもわかりやすい「できる・できない」の差が現れる瞬間があるため、どうしても気にかかってしまいますよね。瀧本も一人の親として、とてもよくわかります。
92-2 ▼ 結果よりもプロセスを
ここでちょっとだけ視点を変えてみていただきたいのです。
文字を書けるようになったという「結果」ではなく、文字を書けるようになるまでの「プロセス」を見てあげてください。
子供が何かをしようとしている時の行為、動作をじっと見ていると、そこには必ず、その子が自発的に何かをやりたいと思った意欲の芽生えがあります。
大人は、その意欲の芽生えをこそ伸ばしてやるべきです。プロセスといっているのはここです。
その芽生えを無視して文字の練習をさせても、良い結果にはつながりません。
92-3 ▼ たとえ結果が出たとしても
中には、大人に言われた通りに文字の勉強をして、本人としては特に興味もなかったけれども、文字が書けるようになったという子もいると思います。
こういう子は、「結果」だけ見ていると、大人のいうことをよく聞いて、早い段階から文字が読み書きできるようになった、優秀な良い子に見えますね。
でも、その「プロセス」は、本人が本当に望んでいることとは違うことを作為的に伸ばしてあげたことになります。
こういうことが続くと、その子自身の伸びる力が弱められ・歪められてしまいます。
誰かの指示がなければ行動できなくなったり、大人の顔色をうかがうようになったり、大きくなって大人に強い反抗心を抱くようになったり、自分の本当にやりたいことがわからなくなってしまったり、、、
結果ではなく、プロセスを見る。
この視点は、療育にとどまらず、誰かと関わる時にはぜひあなたの中に持っておいていただけたらなと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。