839-1 できる/できない
療育中の親御さんは、「~~ができる/できない」ことを強く気にかけておられることが多いように思います。
- 集団生活がうまくいかない
- 文字が読めない
- 漢字が書けない
- 計算ができない
- 友達関係がうまくいかない
など、など。
「~~ができない」から、できるようになりたい、というご希望を、わたしは今まで、当たり前のことのように受け取っていました。
できなければ不安に思い、できるようになれば安心する。
それが親の気持ちというものだと思っていました。
だから、こんなふうに工夫をすればできるようになるのでは、こんな練習の仕方ならスムーズなのでは、ということを、一生懸命に考えて、あれこれアドバイスをお送りしてきたのでしたが、、、
839-2 おへそを見てごらん
先日、息子がオンライン運動教室で “ローリングライクアボール” というピラティスの動きにチャレンジしたのですが、なかなかうまくできません。
その様子をZOOM越しに見ていた先生が一言「〇〇君、おへそを見てごらん」。
その途端、息子は急にローリングライクアボールができるようになりました。
1週間練習していてもできなかったのに。
きっかけはたった一言、「おへそを見てごらん」。
衝撃でした。
できる・できないって一体何なんだろう?と。。
この瞬間に初めて気づいたのですが、わたしは、「できる」と「できない」は、あたかも白と黒のように、きっぱり分かれた存在であるようなイメージを持っていました。
でも、本当はもっと曖昧で、何気ない目の置きどころ程度のちょっとしたことで変化するような、お互いに入り混じり合うようなものだったのかもしれない、と、この時を境に思うようになりました。
わたし自身、何かができない自分に落ち込んだり、うまくできるかどうかで自分と他人を比べたりしてきました。
そこには、「できる」と「できない」をきっぱりと分けて考える目線がありました。
でも、できるとできないが、おへそを見るか見ないかで揺れ動くのだとしたら、今まで自分は何に落ち込んでいたのだろうかと思います。
839-3 心と身体で掬い取るもの
たとえば算数の計算なら、3×5は15だけが正解で、14でも16でも間違いになります。
だからみんな、競って15を算出しようとします。
親御さんがお子さんの「~~ができない」を気にかけるときも、3×5=15を求めていて、14や16ではいけないと思っているような気がします。
でも、人の心身は算数のようにきっぱりと割り切れはしません。
その子にとっての「できる」は、「できない」のすぐ隣にあるのでしょう。
その子の「できる」は、その子自身の心と身体で掬い取ってくるしかないものなのかもしれません。
身体の動きは、その子にとって本当に必要なものを教えてくれる気がします。
明日3/17(金)21時半より、理学療法士の先生に、体幹の重要性や、運動とメンタルの関係についてインスタライブでお話いただきます。
お時間が合えばぜひご視聴ください。
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本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
- 療育のセカンドオピニオンが欲しい方
- 一般的な療育支援分野とは違う角度からアドバイスが欲しい方
- 漠然とした不安や言葉にしづらい”何か”があってクリアにしたい方
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育児・療育は親子の育ち合いです。
お子さんのお話だけでなく、親御さんのお話を伺うことも大切な時間です。
うまく書けない・しゃべれないと思う方もご安心ください。
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