876-1 病院で発達障害の診断を受けたほうがいいのか
発達障害が疑われるお子さんの親御さんから、病院で診断を受けたほうが良いのですか?というご質問をいただくことがあります。
個々の事情が微妙に違いますので、あくまでも原則論になりますが、 「必要なら受ければ良いと思います」 というのがわたしの答えです。
一つ留意したいのは、診断を受けたほうがいいのか?というご質問が、その文字通りの意味で発せられたのではない場合がある、ということです。
ご質問の裏に、親御さんの不安や、お子さんの現状を認めたくないような、でもそれではいけないような、そんな気持ちが隠れていて、それが「診断を受けたほうがいいのか」という言葉になって出てきている場合ですね。
このときは「必要なら受ければいい」という言葉は何の回答にもなりません。
焦点は診断するしないではなく、親御さんのお気持ちのほうに当てるべきです。
876-2 診断名という枠組みの使い方
診断名はあくまでも一つの「枠組み」です。
ここでいう枠組みとは、「わたしは〇〇です」の「〇〇」に当てはまる言葉だと思ってください。
「わたしは会社員です」
「わたしは手芸が好きです」
みたいなものですね。
この枠組みとうまく付き合うコツがあって、それは、枠組みとは【自分が、自分のために、利用するもの】だ、ということなのです。
捉われたり執着したり、ましてや振り回されたりする必要は一切ありません。
発達障害の診断名という枠組みは、普段の生活に困っている人がサポートを受けやすくするために利用する、というのが大きな目的の一つだと思います。
それによって福祉的・教育的なサポートを充実させることができるなら、診断を受けるメリットは大いにあるでしょう。
逆に言うと、生活にそれほど大きな困りがないなら、今すぐ診断を受けなくても良いのでは、と考えています。
(繰り返しますが、診断を受けることで安心したいとか、心に整理をつけたいとか、前進したいとか、感情的な部分に影響がある場合は全く別の話になります。)
876-3 相談できるかかりつけを持つのは大いにアリ!
何かあったときに相談できるところがあるのは心強いので、診断名とは関係なく、かかりつけの病院や相談センター等は持っていてもいいと思います。
児童発達外来のある病院、心理職のいるクリニックなどに、定期的にお子さんの様子を見てもらっておけば、親御さんの安心にもつながります。
いざ何かあったときに焦らなくて済みますし、お子さんの来歴や様子をしっかり把握した先生だからこそ、アドバイスも当を得たものになると思います。
親御さんのご懸念としてよく聞くのは、診断名がついてしまうとその先の人生に影響するのでは、ということなのですが、このご不安も「枠組み」の捉え方を間違っているところから来ています。
長くなったので、続きは次回(5/15月)に。
本日は以上です。
次回の配信は5/15(月)です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
自分の身体からの答えを知りたい方へ
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