828-1 約半数が視覚の弱さを持つ
国立特別支援教育研究所の研究では、肢体不自由特別支援学校に在籍するお子さんの約半数に、視覚に何らかの課題があると推測される、というデータがあります。
重度・重複障害のお子さんには
- 見ることそのものが難しい(眼球周辺の光学的機能に弱さがある)
- 見えていても認識できない(脳までの情報伝達プロセスや脳そのものに弱さがある=中枢性視覚障害)
こうした可能性が高いということです。
828-2 見え方の10の特徴
中枢性視覚障害を持つお子さんの「見え方」には特徴があります。
- 全く見えないわけではない(完全に視覚がないお子さんは稀)
- まぶしさを感じやすい
- 見えやすい色がある(赤や黄色などが多い)
- 止まっているものより動いているものを認識しやすい
- 見えている範囲の中心ではなく周辺にあるもののほうが認識しやすい
- 空間認知が難しい
- 見えたとしても、応答するまでに時間がかかる
- 視覚を活用していると疲れやすい
- これまで見たことがないものは認識しづらい
- 見えたとしても、それに手を伸ばすことが少ない
828-3 誰に対しても活用できる
特に「3.見えやすい色がある」は、活用しやすいポイントです。
先生が強いピンク色や赤色の服を着たり、教室の入り口に蛍光色の布を垂らして位置を認識しやすくしたりする支援は、特別支援学校などで比較的よく行われる支援です。
こうしたことは、障害の重いお子さんへの支援の文脈で語られることが多いのですが、そこまで強い困りを持っていないお子さんへの支援にも大いに活用できる考え方です。
次回はそれについて書いてみます。
本日は以上です。
それでは、また。
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