703-1 「グレー」
発達が「グレー」という表現があります。
医師が発達障害という診断を下すほどではないけれども、ちょっと気になるところがある、という意味で使われることが多いようです。
定型発達のお子さんが発達の平均値を含むボリュームゾーンを占めているとして、「グレー」のお子さんはボリュームゾーンからちょっとはみ出したあたりにいる、ということになるのでしょう。
703-2 誰にでも効果的
三輪堂では、育ちが気になる親子さんに向けたサポートをいろいろとご提案しておりますが、こうした療育的なサポートは、どんなお子さんにも役に立ちます。
なんなら大人にもです。
たとえば、座面に滑り止めを敷いたり、座りながら足裏を刺激できるようにしたりすると、皮膚の感覚や重力を受け取る感覚に弱さがあってイスにじっと座っていられない子も落ち着いて座れるようになることがあります。
良かったらこれを、大人のあなたもやってみてください。
滑り止めを敷くには黒色が、足裏を刺激するには青竹踏みやテニスボールなどを踏むのがお勧めです。
びっくりするくらい座りやすくなると思います。
703-3 本当はみんなグレー
ところで、グレーという色は、白と黒の間にある無数のグラデーションのことです。
100%の真っ白も、100%の真っ黒も、実際には存在しません。
みんな必ずグレーです。
わたしたちは、ボリュームゾーンに入っているかいないかだけで、本当はみんな「グレー」なのです。
世の中の仕組みのほとんどがボリュームゾーン向けに作られているので、ボリュームゾーンからはみ出している人がちょっと苦労を強いられている現状があります。
そうしたときに手助けになるのが療育の知恵です。
療育は特別な何かではなく、困ったときに誰もが気軽に使える知恵なのだと、多くの方に知っていただけたらと思っています。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。