700-1 意図的な枠組みのある創作活動
白紙に好きなものを描く、といった自由度の高い創作活動が苦手な子がいます。
そんなときは、ある程度の「枠組み」を構造的に設定した活動がお勧めです。
たとえばこんな活動!
創作が好きな子も苦手な子も、みんなで楽しめますよ(^ ^)
700-2 描く・塗る・切りぬく・楽しむ! 創作活動の具体例
好きな服に着替えよう
洋服を着た人間の絵を描く
- 絵が得意な子には、自分自身の絵を描いてもらうと良いでしょう。
- 人物画が苦手な子には、事前に用意したイラストから好きなものを選ぶ、なぞり描きする、お手本を真似るといったサポートを工夫しましょう。
- 服を着た格好なら動物などでもOKです。
- 洋服の上衣はTシャツ型にしておくと後の工程がスムーズです。
人物の顔、肌、髪、下衣、靴など、「上衣以外の場所」を好きな色で塗る
- 絵具、サインペン、色鉛筆など、ご本人が使いやすいもので塗ると良いでしょう。
- 塗るのが苦手で枠をはみ出してしまう子には、色紙を切って貼る、枠線を太くなぞるなど、作業負担が低く見た目がきれいに仕上がる方法を工夫しましょう。
Tシャツ(上衣)をカッターで切りぬく
- 紙を押さえる手が刃先より前に出ないようにしましょう。
- 少しくらい失敗しても、裏からテープを貼れば簡単に修復できます。
穴の部分にさまざまな色・柄を当てる
- これがTシャツの色・柄になります。
- 好きな色・柄を当てて、スマホやタブレットで写真を撮って楽しみましょう。
700-3 活動のメリット
多様な工程を体験できる
全体を通して、絵を描く・色を塗る・カッターで切りぬくといったさまざまな種類の作業を体験できます。
手を使う練習にもなり、次々に違うことをするので飽きずに活動できるメリットもあります。
難しい作業工程は大人が適宜サポートしましょう。
飽きっぽい子、集中が続きにくい子には、シャツ型を先にくりぬいておく、色塗りだけしてもらうなど、工程の短縮も容易です。
自分だけの楽しみ方が生まれる
この活動は、型を当てるだけで着替えが完成するという単純な構造が一つの特徴です。
単純だからこそ工夫が生まれやすく、思いついたアイディアをすぐに現前させることができるから楽しい。
創作活動が苦手な子にこそ、「自分の思いつき」を実行する楽しさを味わってもらいたいなと思います。
ミニカー柄のシャツを着ている子が穴に実物のミニカーを透かして「僕のと同じシャツになった」と喜んだり、市松模様ばかりを探し歩いたり、上衣と下衣の取り合わせを工夫したりなど、一人ひとりのさまざまな楽しみ方が生まれます。
グループ活動にもつながる
写真を撮ることで全体が平面になり、より「シャツを着ているらしく」見ることができます。
たくさん写真を撮って、皆で見比べたり、自分のベストショットを紹介し合ったりするのも楽しいですね。
くりぬいた土台の下に別の色柄を当てるというアイディアはさまざまに応用できます。
ぜひ、いろいろな作品作りに活用してみてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。