618-1 ▼ 文字の読み書き
小学校に入学する前後の親御さんにとって非常に大きな関心ごとは、文字の読み書きができるかどうかということです。
よく、小学校入学までにひらがな清音は読み書きできるようになっておきたい、などと言われます。
たしかに、小1の学習に遅れなくついていくためには、それができていたほうが有利ではあります。
でも、文字の読み書きのためには、その前段階となる身体の機能の発達が欠かせません。
618-2 ▼ 文字を書くための土台になる力
たとえば、文字を書くということだけを取り上げてみても、
- 筆記用具を三指で持てるか?
- 椅子に座って上体を起こした姿勢を維持していられるか?
- 意図したところに視線を向けて「見る」ことを維持できるか?
- 手の小指側を机につけて手首のスナップで指先を動かせるか?
といった力が育っている必要があります。(細かく見ればもっとたくさんあります)
この力を飛び越して鉛筆で文字が書けるようにはなりません。
小学校に上がるから文字が書けるようになるのではなく、自分自身の心身の準備が整うから文字が書けるようになるのだ、ということを忘れないようにしたいものです。
618-3 ▼ 線を引くという意識
ところで、文字を書くということは、線を引くということでもあります。
文字は、意図的に角度をつけたり長さを調整したりした線の組み合わせでできているのですね。
線を引くために大切になってくるのが、「始点」と「終点」の感覚。
その間をつなぐのが「線」です。
なぐり描きは、無軌道に腕を動かすことによって生まれています。
意図を持って軌道をつくり、方向を持たせることで、初めて文字につながる線が生まれます。
鉛筆を持って線を描くことがまだ難しいお子さんには、こうした「線を引くことの要素」を体感させてあげると良いでしょう。
それは将来的に文字を書く練習にもつながっていきます。
次回はその練習方法について書いてみます。
本日は以上です。
それでは、また。
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