491-1 ▼ 活動や気持ちの切り替えが難しいお子さん
活動の切り替えや気持ちの切り替えがしづらいお子さんがいます。
次の活動になかなか移行できず、かんしゃくを起こしたり、集団の流れから遅れたり、やるべきことができなかったり、といった困りごとにつながります。
特に、お子さんの好きなことに取り組んでいるときはこの切り替えが難しくなります。
発達段階の幼いお子さんであれば、日常生活の流れに支障が出たり、
学齢の大きなお子さんであれば、ゲームやyoutubeに夢中で宿題もお風呂も後回しになったり、
といったご相談をよく伺います。
491-2 ▼ 切り替えを促す支援は数あれど
こういうときには、終了時刻にアラームを鳴らしたり、タイムタイマーで測ったり、「長い針が5に来たら」などと時計をわかりやすくしたりして、切り替えを促す支援がよく行われます。
これらの支援は効果的ですが、一つだけ注意したいことがあります。
それは、往々にして「時間を区切ることが大人のいうことを聞かせる目的になりがち」ということです。
そもそも子供は(大人も本当は)、楽しい活動に夢中になっているときにはなかなかやめられないのが当たり前です。
パッとやめられるようなら、その子にとってその活動はつまらないのだと思ったほうがいいくらいです。
楽しい活動をやめることができるのは、十分に遊びこんで満足しきって自然に手放せるときか、「今やめてもまた次の機会にできる」という見通しが立つときです。
491-3 ▼ 何のために時間を管理するのか
時間の管理とは、その人の社会生活がより良くなるために行うものですね。
子供たちには、大人と一緒に自分の時間を管理していくことが、結局は自分の願いの実現やより良い人生を紡ぐことにつながっていくのだと、じっくりと体感させてあげたいものです。
大人自身がそうした時間管理の本質を忘れていると、時間で区切るという行為が、子供の心を無視して、大人の指示や支配を実行するためのものになりがちです。
そんな目的で鳴らされるアラームを、子供が受け入れるはずもありませんよね。
時間や活動の切り替えの支援を行うときには、支援ツールがただの課題遂行の道具になっていないか、その時間管理は何のためなのかを、ぜひ忘れずにおきたいものです。
深い自戒を込めて。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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