こんにちは。三輪堂です。
面白く生きる連載、130通目です。
130-1 ▼ 人は分離しやすい、その理由は
ここ数日、部分ではなく全体にアプローチするという話をしてきました。
そのための方法の一つが相互循環セッション。
相互循環セッションは全体にアプローチしてより深い連動を後押しする施術です。
さらにもう一つ全体にアプローチする方法として「くらげ体操」というものがあり、今はくらげ体操の輪郭についてお伝えし始めているところです。
何通か前にも触れた通り、犬や猫は何も意識しなくても全身が連動しています。
一方、人は、あちこちに力みやこり・こわばりがあって、部分部分で分離しています。
人はものすごく分離しやすい生き物です。
その理由の一つに、人は思考する生き物だから、ということがあります。
ここで、思考するという事象を、脳の構造から捉えてみましょう。
130-2 ▼ 脳の3層構造
脳の構造は、中心部から、脳幹・大脳辺縁系・大脳新皮質となっています。
生命が進化するにつれて脳もより複雑に進化した結果、このように3層構造になったとされています。
つまり、脳幹が一番古くからあって、生命が進化するごとに、その外側に新しい脳の部位がくっついていったということですね。
より原始的(進化の初期から存在する)なのが脳幹、より人間的(進化の最後のほうで追加された)なのが大脳新皮質、ということです。
脳の3層にはそれぞれ主たる役割があり、
脳幹は感覚・身体
大脳辺縁系は感情
大脳新皮質は思考
に、それぞれ対応しています。
実はここに、「思考を使うと分離しやすい」の秘密が隠れています。
130-3 ▼ 5%と、残りの95%
上記の説に従うと、思考をするということは、大脳新皮質を使うということです。
大脳新皮質は脳の一番外側にある、進化の歴史の中では最も新しい機能です。この大脳新皮質を使う時は、脳全体のわずか5%程度しか使われていないという説があります。
(脳科学的には賛否両論あるようですが、今はこの説を採用して話を進めます。)
大脳新皮質が5%だとすると、残りの部分は95%ですね。
わずか5%を使って生活するのと、95%のほうを使って生活するのとでは、どちらのほうが身体の本来の機能をより良く引き出せると思いますか?
・・・人は、自身の持つ優れた思考能力に偏った結果、5%の部分だけにフォーカスするようになり、残りの95%が持っていた全体性や連動性を見失ってしまいました。
そこで、より古い歴史を持つ脳幹と大脳辺縁系(=脳の95%)を活用するために、進化の根源に位置する「くらげ」にアプローチしようというのが、「くらげ体操」のです。
今日の話は漢字が多くてちょっと読みにくかったですね!
今日一日で腹に落ちなくても大丈夫です、明日以降も繰り返しお伝えしていきますので!
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。