423-1 ▼ 二次障害という考え方
二次障害という考え方があります。
生得的な発達の特性のうち、スムーズな生活を営む上での困難に結びつくものを「一次障害」とするならば、その一次障害があるがゆえの周囲との関わり合いの難しさ、その結果として生まれる新たな困難を「二次障害」と呼びます。
たとえば、発達の特性から他者の気持ちを想像することが難しい(これが一次障害)お子さんがいたとします。
その特性のために学校生活でお友達とのぶつかり合いが多く、先生から叱責や指導を受けることもしばしばでした。
その結果、ご本人は社会生活に自信を失い、学校を休みがちになりました。これが二次障害です。
(※上記は仮想事例です)
423-2 ▼ 学校教育の影響の大きさ
この「二次障害」が生まれる要因として、「学校教育」は大きな割合を占めていると考えられています。
「就学前は本人の特性に応じてゆっくり見守りながらのびのびと生活できたから何も問題がなかったけれど、小学校に上がった途端に集団生活の流れに従うことが強く求められ、うまく行動できない場面が急激に目立つようになった」
といったお悩みもしばしば耳にします。
念のため、この記事は学校教育に非を唱える意図では断じてありません^ ^
ただ、発達に特性のあるお子さんにとっては、学校で二次障害につながる課題や困難に出会う可能性は低くはない、と言うことはできそうです。
423-3 ▼ 二次障害を防ぐための3つの観点
学校教育、医学・福祉、矯正教育など幅広い分野を横断して行われた研究によると、二次障害を防ぐために重要な観点として、以下の3つが考えられるそうです。
- 適切な学びを得られること
- 自己理解
- 信頼感
それぞれについての詳述は今回は割愛しますが、子供たちが最も長い時間を過ごす場である「家庭」と、前項に述べた通り子供たちの社会生活に大きな位置を占める「学校」とで、上記の3つを育んであげることが、子供たちの心身の健やかな育ちのために重要であると言えるでしょう。
子供だけでなく大人にも同じことが言えそうですね(^ ^)
ご家庭や教育機関、療育施設等での日々の関わり合いに、ご参考になればと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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