こんにちは。三輪堂です。
面白く生きる連載、99通目です。
99-1 ▼ 意図を汲み取るのが苦手な方への対応
言外の意を汲み取ることが難しいお子さんがいます。自閉傾向のある方に多いようです。
こういったお子さんへの療育の関わりとしては、「~~をしてはいけない」ではなく、「~~をしましょう」と、具体的な行動を提示します。
よく知られているのは、「廊下は走ってはいけません」ではなく、「廊下は歩きます」という言い換えですね。
何かをしてはいけないと伝える時には、その代わりにどんな行動をとれば良いかを伝えてあげるとわかりやすくなります。
99-2 ▼ 代わりにとるべき行動を伝える
否定を伝えるよりも、代わりにとるべき行動を伝える。
この言い換えは、大人にも子供にも、発達に偏りがあってもなくても、どんな人にもとても効果的です。
たとえば嫌味や皮肉の言い換え。
「なんでそんなこともわからないの?」とチクチク言うより、「わからないなら質問してね」「~~というやり方ならスムーズだよ」などと、わからないという現状に対して「では、どうすれば良いか」を伝えるほうが、よっぽど建設的です(^ ^)
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瀧本の整体の先生(いつも登場するクラゲ師匠とはまた別の先生です)がブログに書いておられたのですが、
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人間の脳の構造として「良くない習慣を止める」ということを単独で行うのは難しい。止めたい習慣と置き換えることができる何かを用意していくほうが楽です。
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とのことです。
整体の世界から見ても、代替策を用意するほうが効果は高いらしいです。
身体の原理原則が色々なことに通じていることがよくわかりますね。
99-3 ▼ 置き換える
ちょっと話がそれるのですが・・・
コーラが大好きでこだわりになってしまいどうしても止められない、というお子さんについてのご相談を以前うかがったことがあります。特に今年のように暑い夏は、冷たくて甘い清涼飲料をドンドン飲みたくなりますね。
ところで先述の整体の先生がおっしゃるには、冷たくて甘いものを一気に飲むのは身体に良くないと。こういうものを飲み過ぎるとかえって夏バテするというのは、一般的にもよく言われることですし、もしかしたら皆さんご自身でも体験がおありかもしれませんね。
では熱中症を予防したり夏を少しでも快適に過ごしたりするためにはどうすればいいかというと、冷たくて甘いものを飲む【代わりに】、温かくて甘くないもの、たとえば梅干しを入れた番茶のようなものを飲むと良いということです。
冷たいものを飲み過ぎるという良くない習慣を止めるには、それと置き換えることができる何かの習慣を用意すれば良い。
療育に通ずる奥深いお話です。療育の知恵とは実に、人生そのものですね。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。