391-1 ▼ あるビジネス書が提唱する成功法則
とあるビジネス書を読みました。
本の中で、自分の目標をかなえるために必要な「成功法則」として紹介されていたのが、以下の3つでした。
①目標を設定し
②行動を起こし
③成功するまでやり抜く
はい、実におっしゃる通りで、たぶん成功するにはそれ以外のやり方はないんだろうなと思います。
ただ、どんなふうに行動するか、どんなふうにやり抜く(継続する)か、というところには、いろいろと解釈の余地がありそうです。
こちらの著者が土台にしているのは「自己コントロール力」であるようです。
この3つを実現するには、自己コントロールが必要となります。自分の感情と行動をコントロールし、いつも目標に向かって突き進んでこそ、成功することができるのです。
と、書いておられます。
391-2 ▼ 感情と行動を自己コントロールする??
これを読んで、わたしは、これは自分には絶対に無理だなと思いました。
感情と行動をコントロール?
いつも目標に向かって突き進む?
まず無理ですね(わたしは)。
(↑わたしは、の話ですが、わたし以外にもできない方は結構いるんじゃないでしょうかと予想しています。もちろんできる方は大いにやっていただいたらいいと思います。)
そもそも、自分の感情と行動を自分でコントロールできると思っている(この著者の方は実際に実現されているのでしょうが)ところがすでに、非常に直線的な考え方ですね。
身体の原理原則から見ると、頭が考えた通りに身体がついてくるのが当然という前提にそもそも無理があります。
頭・思考/心・感情/身体・感覚、この3つがもっともつながりを深め、無理なく連動して動くのは、身体が先頭に立ったときです。
頭が先頭に立つと、残りの2つが置いてきぼりになります。
そこを「自己コントロールしなさい」とこの著者はおっしゃるのでしょうが、身体の立場から見れば、とにかく無理をしなさいと言っているのと同じです。
言うなればずっとつま先立ちで立っていなさいというようなもので、筋肉が張ったり足がつったりでとても続けていられないですよね。
たぶんこの著者の方の身体はあちこちが相当強張っているんじゃないかと思います(勝手な想像ですが)。
391-3 ▼ 身体の原理原則は圧倒的に「身体が先」
発達に偏りのあるお子さんは特に、「頭が考えた通りに身体がついてくる」ことが苦手な方が多いですね。
座っていなさいと言われても身体が動いたり崩れたりする、パニックや常同運動を抑えられない、音や匂いなどの刺激が苦しい、といったように、「身体に頭が振り回される」ことのほうが多いかもしれません。
世の中的には、考えた通りに行動できることが当たり前のようになっていて、それが上手な人が称賛され(冒頭のビジネス書の著者のように)、それが苦手な人が軽んじられる(教室で座っていられない子供たちのように)ことが多いです。
でも、身体の原理原則から言えば、よりその人本来のパフォーマンスを自然に発揮できるのは、圧倒的に 【 身体が先 】 に動くときです。
頭はあとです。
冒頭の成功法則①~③も、頭で無理やりに自己コントロールしようとするのではなくて、身体が動きたいように動かしていってやれば、たぶん全然違った発展を見せるのだろうなあと思ったことでした。
本日は以上です。
それでは、また。
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