384-1 ▼ 答えのない問い
この幼稚園に行くか、それとも療育園に行くか
〇〇の薬を飲むか、飲まないか
支援級に行くか、支援校に行くか
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育児・療育には無数の問いがあります。
いずれも、答えのない問いです。
そのどれもが、もしかしたら我が子の人生を左右するかもしれない大きな岐路となり、回答のための明確な指針があるわけでもなく、保護者の胸を悩ませます。
こういった問いに対して、保護者が自分の一存で答えを出してしまえば、話は簡単です。
でも、多くの保護者はそれをしません。
問いに、自分だけの判断で答えないということこそが、その方の誠意、お子さんの人生に対する誠実さの表れだと思っています。
384-2 ▼ 沸き起こってくるものを待つ
こうした大きな問いに対する答えは、「出す」ものではなく、どちらかというと「湧き起こってくる」ものに近いように思います。
頭で考えて「出した」答えよりも、身体から自然に「湧き起こってきた」答えのほうが、状況にフィットして、あとあと発展していくことが多いです。
それを無意識にわかっているから、多くの保護者は、無理に答えを「出そうとしない」のかもしれませんね。
答えをすぐに出さないことが、相手の、そして自分の人生に対する誠意です。
答えをすぐに出してしまったほうが簡単なのに、それをせず、答えが湧き起こってくるのを待つのは、人生に対する大きな信頼とも言えるかもしれません。
答えが出ずに迷っている間はとても苦しいものです。
さっさと白黒をつけて片付けてしまったほうがよほど楽になれます。
そのつらさや苦しさを受け入れながら迷いの中に身を置いている保護者・指導者の皆さんに、心から尊敬と感謝をお伝えします。
その時間こそがきっと、あなたの中から本当の答えが「湧き起こってくる」ために必要な熟成の時間なのだと思います。
384-3 ▼ 話す/聞く ことの力
どうしてもつらいときはどうぞ三輪堂にお声掛けください。
わたしがそれらの問いに対する答えを持っているわけではありません。
でも、話す/聞く というやりとりには、大きな力があります。
たとえば、今にも伸び上がってきそうな答えの芽にそっと光を当てるような、あるいは、深い悩みの土を耕して空気を送り込むような、そんな力です。
すでにあなたの中に答えの芽があるときには、話しているうちに自然とあなたの心身が答えにたどり着くことがあります。
あなたがまだ深い悩みの熟成期間にある場合は、話していても表面上は何も起こらないかもしれません。
でも、その奥ではきっと、答えの種がちりちりと振動していることでしょう。
答えがまだ出なくても苦しまず、一人で悩まず、誰かと一緒に歩いていっていただけたらと切に願います。
三輪堂もいつでもここでお待ちしています。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
自分の身体からの答えを知りたい方へ
身体の現在地を認識する
心と身体のバランスを整える
身体からのメッセージを受け取る
心身と対話する静かな時間をお過ごしください
あなたの身体がいま動きたいと思っている方向・速度・幅で波を通し、身体の現在地から心身のつながりを深めます
あなたの身体の中にある「今もっとも必要なこと」「いま伸びたいと思っている芽」をそっと後押しします