305-1 ▼ まずは自分の心身を理解する
今日は自分と他人の理解ということについて書いてみます。
人は、基本的に、まずは自分自身の心身を理解するところからスタートします。
生まれて数か月の赤ちゃんが自分の手足を口に入れたり、手をじっと見つめながら動かしてみたりしているのは、自分の身体を文字通り味わいながら理解を深めているところですし、
未就学~低学年くらいのお子さんが、他人の話はそっちのけで自分の話ばかりするのは、相手からの反射を通して自分の心の輪郭を明らかにしようとしているところです。
305-2 ▼ 自分についてわかったところまで他人についてもわかる
そうして自分自身についてわかってくると、そのわかった深さのところまで、ようやく他人についてもわかるようになります。
自分についてわかっているより以上のことは、他人についてはわからないもののようです。
「己を以て人を量る」ということわざがありますが、どちらかというと自己中心的な考え方を戒めるために否定的な意味を強めて使われがちなようにも思いますけれども、自分についてわかっていることを基準に他人をわかろうとする、という点では、確かに真実をついている言葉なのだろうなあと思っています。
ところでこの「自分の話ばかりをする状態」は、年齢が上がってくると、社会的には未成熟であるとみなされるようになりますね。
学齢が上がってもずっとその状態だと、「他人の気持ちを理解しづらい」などという課題になって、社会的なコミュニケーションの練習を始めたりします。
305-3 ▼ 自分を満たすと、次に進む
それはとても大切で必要な学びです。
こういった練習を通して初めて他者の感覚や感情や、極論すれば他者の存在そのものに気づける方もいらっしゃいます。ぜひ、適切なタイミングで、適切な働きかけをしてあげていただきたいと思います。
でも、自分の話ばかりするお子さんは、他人の感情がわからないとかコミュニケーションのコツがわからないとかと言う前に、「まずは自分を満たすところからスタートしている」だけなのかもしれない、という可能性も頭に置いてあげていただきたいなと思います。
身体の原理原則では、「まずは自分」がとてもとても大事です。
自分をないがしろにして他人を幸せにできることは、少なくとも身体の原理原則からは、決してあり得ません。
「まずは自分」を十分に満たしてあげたら、次に行ける可能性も高まるだろうと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
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