731-1 問題行動をなんとかしようとするけれど
お子さんに「育てにくさ」を感じておられる親御さんのお困りごととしてよくお話にあがるのは、かんしゃく、パニック、こだわりなどです。
こうした行動の頻度や程度が強すぎると、スムーズな社会生活の妨げになることがあり、「問題行動」とみなされることがあります。
お子さんの “問題行動” にお悩みの親御さんは、その行動そのものを何とかしようと考えがちですが、パニックもこだわりも、叩き潰してなくしてしまおうとする必要はありません。
ちょうど良い具合に沈めてあげて、全体のバランスを取ることができれば、それで十分です。
「こだわりの量は減らない、社会的に認められる行動になるように質を変えてあげればいい」とおっしゃる先生もいらっしゃいます(^ ^)
いわゆる “問題行動” の質を変えるためには、個々の行動だけに対応するのではなく、生活全体を充実したものにすることが大切です。
731-2 生活全体を3つの側面から整えていく
生活は主に以下の3つの側面から捉えられます。
身体的側面
運動、睡眠、排泄、食事、健やかな感覚、等
社会的側面
自分の世界に閉じこもるのではなく他人やルールを意識して生活できること
知育的側面
言語的表現力、数量理解などの能力開発
※国語や算数を詰め込むのとは違います
こうした側面のバランスが整っていくと、たとえば身体のリズムが安定して感覚過敏が和らいできたり、自分以外の人にも気持ちや都合があることに気づいたり、自分の気持ちを言葉で表現できるようになったりします。
731-3 問題行動に冷静に対応&生活全体を安定させる
すると、”問題行動” は明らかに減っていきます。
そもそも問題行動とは、お子さんの中に問題があるのではなく、お子さんと周囲の環境(人、物)との摩擦によって起こるものだからです。
生活全体が整うということは、この摩擦係数が減っていくということです。
ですから、かんしゃく、パニック、こだわりといった行動を減らしていくには、
・個々の問題行動に冷静に対応していくこと
・生活全体を長い目で見て安定させていくこと
この2方向からのアプローチをバランスよく行って、ご本人と周囲の人々の居心地の良さを育んでいくことが大切になってきます。
本日は以上です。
次回の配信は10/17(月)です。
それでは、また。
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