321-1 ▼ 知的なチャレンジ
前回は、ある程度座っていられるようになったお子さん向けに、「座っていること」の練習になるような楽しい課題をご提案しました。
前回の記事はこちら
着席時間を伸ばすための楽しい課題のご提案
https://sanrindou-members.com/go/5005/
今回は、もう少し難しいゲームをご紹介します。
小学校3~4年生くらいから楽しめます。
大人でもけっこう考えてしまうくらい難しいので、中学年のお子さんにはちょっと難しいかと思ったのですが、知的なチャレンジとして楽しんでくれるお子さんが多く、みんな頭を使って楽しく考えるのが好きなんだなあ、と改めて感心したことです(^ ^)
321-2 ▼ ゲームの内容
このゲームは、親と複数のプレイヤーに分かれて遊びます。
まず、「1・10・20・40・70・100」のそれぞれの数を書いたカードを用意します。
1と100以外の数(上の例では10~70)は、参加者の人数分用意します。
上の例ではプレイヤーとして4人が参加できます。
もしプレイヤーが3人なら「10・40・70」の3枚にしたり、5人なら「10・20・40・70・90」の5枚にしたりと増減します。
1と100以外のカードを裏返してプレイヤーに1枚ずつ配ります。
各プレイヤーは自分のカードの数字だけを確認します。
一つのお題を決めて、1と100の基準値を決めます。
たとえば「水族館にいる生き物」をお題にした場合、思いつく中で一番小さい生き物を1、一番大きい生き物を100とします(例:1=クリオネ、100=ジンベエザメ)。
その基準値と比較した時に、自分の数字にちょうど良さそうな大きさの生き物を考えて発表します。
各プレイヤーの発表を聞いて、どのプレイヤーがどの数字カードを持っているかをプレイヤー同士で相談し、カードを昇順で並べます。
正しく並べられればプレイヤーの勝ち、数字の順番が間違っていたら親の勝ちです。
321-3 ▼ 数字の量感、イメージする力、話を聞く力が養われる
1がクリオネで100がジンベエザメなら、10はクラゲくらいかもしれませんし、40はキンメダイくらいかもしれません。
マグロは70くらいでしょうか?
90くらいだとどんな生き物が思いつくでしょうか?
自分はマグロを70だと思っても、他の人はマグロは50くらいだと思うかもしれません。
大きさの感覚が人によって違うところに面白さがあります。
あまりにもマニアックな生物の名前を挙げても、他のプレイヤーがその生物を知らなければ意味がありません。
みんなが知っていて、みんながイメージしやすいサイズ感のものを選ぶのがコツです。
プレイヤーに配布された数字(今回の例では10・20・40・70)を各プレイヤーに知らせておく(誰がいくつを持っているかはわからないながら、数字の順番はわかる)と難易度が下がり、どんな数字が皆に渡っているかを知らない(純粋に自分の数字しかわからない)状態でプレイすると、難易度が上がります。
「学校にあるもの」とか、「この部屋の中にあるもの」とか、「楽器」とか、サイズ感が豊富で、メンバーが具体的に知っているものをお題にして楽しんでみてください。
数字の大小の感覚・量感がしっかり育っているお子さんであれば、漠然としたモノの大きさのイメージを数字で表すという思考のジャンプを練習できますし、他者の意見をしっかり聞く練習にもなります。
実際にやってみていただくと、大人も夢中になってしまうくらい難しく、推理する楽しさもあって、面白いですよ。
ぜひご家族で、お友達同士で、試してみてくださいね。
本日は以上です。
それでは、また。
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