320-1 ▼ 着席時間を伸ばしていくきっかけ作り
前回は、「座ること」の前に、座っていられるための「身体づくり」が大切だ、と書きました。
前回の記事はこちら
座っていられるために、身体づくりとその先の支援
https://sanrindou-members.com/go/4990/
一定時間座っていることが求められるのは、課題や作業に集中して向き合うためです。
この課題や作業というものがクセモノで、ある程度座れるようになったお子さんも、向き合う課題や作業が退屈だと、途端に着席が苦痛になり、足がバタバタし始めたり、お尻がむずむず、上半身がゆらゆら、目線は泳ぎ、ついには立ち上がって歩き出す、ということにもなりかねません。
今回は、お子さんの着席時間を伸ばしていくきっかけ作りとしての、楽しく集中できる課題をご紹介します。
320-2 ▼ たとえば「考えるカラス」のように
比較的多くのお子さんが前のめりに楽しんでくれることが多いのは、「動画を使った課題」です。
たとえば、Eテレの「考えるカラス」という番組があります。
(ご存知ない方はぜひ検索してみてください)
こちらの番組のオープニングの動画は、ビーカーの中に水が入っていて、食べ物が浮かんでいるのだけれども、カラスにはくちばしが届かない。そこでカラスがビーカーの中に石を入れると、水位が上がって食べ物が取れるようになる、という流れです。
この動画を、カラスが食べ物に届かなくて困っているところまで流して止めます。
「この後カラスはどうするだろう?」ということをお子さんと話し合ってみましょう。
その場の全員の答えが出そろったら、動画の続きで答え合わせをしましょう。
このように、少し意外なストーリーのある動画を途中で止めて、その先の展開を話し合う、というのが一つのご提案です。
Eテレの番組には、この手の「”その先”を考える課題」に活用できるものがたくさんありますので、お子さんの興味関心、学齢、知的なステージに合うものを探してみてくださいね。
320-3 ▼ 意外と難しい「思い出す」ゲーム
また、「身近なものを思い出す」活動も楽しいと思います。
たとえば「イチゴの断面」とか、「シマウマの縞模様」とか、なんとなくは記憶があるけれども、はっきり思い出してと言われると(どうなってたっけ??)と考えてしまうものがありますよね。
そういうものを絵に描いてみましょう。
ホワイトボードやスケッチブックを用意して、皆で「イチゴの断面」を想像しながら描いてみます。 全員が描き終わったら、画像検索をして答え合わせをしましょう。
もちろん、実際のイチゴを目の前で切ってみるのも、とても良い体験になりますね。
絵を描くことに極端な苦手意識があるお子さんには不向きですが、大人でも案外難しいので、ご家族皆さんで楽しめると思います。
明日は、もう少し難しめのゲームをご紹介しますね。
本日は以上です。
それでは、また。
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