315-1 ▼ 表現には技術が要る
今日は、絵や作文などの「表現」について書いてみます。
まず前提として、表現には技術が要ります。
絵や作文をつくるときに、「思ったことをそのまま」「見たままを素直に」表現しましょう、などと言われることがあります。
これ、実は、ものすごーくレベルの高い指示なんです。。。
315-2 ▼ 「自由に表現してください」??
たとえば絵です。
絵を描くのが苦手な大人は結構多いですよね。
「自由に、感じたままに表現してください」と言われて困ってしまう人も少なくないのでは。
子供が描く絵は大人のような固定概念に縛られておらず自由で面白い、といった観念があります。
子供が描いたような絵のことを「ヘタウマ」などと言って評価したりもします。
確かにそういう風に描ける子もいることはいますが、大人だって苦手なのに、子供なら誰でも自由な発想で豊かな絵が描ける、と思うのは間違いです。
見たまま感じたままをそのまま描く・書くというのは非常に難しいことです。
小学校低学年のお子さんの作文の多くが
「~~をしました。楽しかったです」
「今日は~~でした。嬉しかったです」
というスタイルになることを考えてみてください。
具体的な表現方法を知らなければ、慣れた形に当てはめることで終わってしまうことがほとんどなのです。
315-3 ▼ 枠組み
天与の才があるお子さんは別として、もし表現の上達を求めるなら、表現の技法を教えてあげることも大切な一歩です。
絵を描くのが好きだけれど頭の中のイメージをどう表現したらいいかわからない子には、たとえば遠近感の表現の仕方を教えてあげるだけで、たちどころに絵がグレードアップしたりします。
手先がうまく動かせないお子さんには、スタンプを使ったり、切った絵を並べるところから始めたり、いろいろな方法があります。
もちろん、現在のお子さんの表現が劣っているというわけではまったくありません。
大人から見て巧みに見える表現と、お子さんが楽しんでつくった表現とは、必ずしも比例しませんから。
大人も子供も、自然に任せてできることとできないことがあって、できない場合は枠組みが必要だということですね。
何かがうまくいかないと思うとき、「枠組み」ということを思い出してみてください。
違った角度から、解決策が見えてくるかもしれません。
本日は以上です。
それでは、また。
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