こんにちは。三輪堂です。面白く生きる連載、241通目です。
241-1 ▼ ご本人の状況に応じてワークを工夫していく
昨日は、好き嫌い・得意不得意を考えるワークをご紹介しました。
まずは自分に対するポジティブな姿を言語化し、準備ができてからネガティブな姿を言語化するというワークですが、比較的誰でも取り組みやすいので、大人の方もぜひご家族同士・お友達同士で試してみていただければと思います(^ ^)
この先のワークは、ご本人の状況に応じて色々と工夫していくのが良いと思っています。
ご本人がどこに疑問や不安を感じているか、何を知りたいと思っているか、どんな得意不得意があるか、どんな困りを抱えているか、によって、取り組む内容も順番も変わってきます。
241-2 ▼ ワークの一例
ワークの一例としては、
■自分を否定的・被害者的に見がちな方の場合
自分も他人も皆それぞれ違う内面・感情を持った違う人間なんだ、自分以外の人も意外といろんなことで悩んでいたり悲しかったりするんだ、ということを見つめ直す意図で行うワーク
■服薬中の方の場合
薬を飲んでいる日と飲んでいない日の自分の行動や気分の変化を客観視する意図で行うワーク
■気持ちや行動の乱れが目立つ方の場合
どういうときにどんな乱れが出るか、どうすれば気持ちが落ち着くかを認識する意図で行うワーク
■外部的な情報を処理するのが得意な方の場合
発達障害の症名や症状について一緒に整理して理解する意図で行うワーク
などなどがあります。
それぞれ、ご本人の認知力や理解力に応じて、細かい内容は柔軟に調整していきます。
241-3 ▼ 自分自身を理解して受け止めていく
こういった取り組みを通して、
「自分には~~というところがあるんだな(特性の理解)、でも自分って意外とイイ奴じゃないか(障害特性を含めた自分自身の受容)」
と思えるようにするのが、(前回の表現でいえば)ブラックボックスの検証であり、自分自身を理解して受け止めていくことだと考えています。
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ご紹介したワークは、いわば支援者が頭で考えて工夫したワークで、意図を持って行えばしっかりと成果が出ますし、成果が「目で見てわかりやすい」のが特徴です。
一方で、そんな難しいことをしなくても、たとえば仲の良いお友達と笑い合うとか、スポーツで心地良く汗を流すとかといったことでも、心と身体がゆるんでつながって、自分自身に対する無条件の信頼が育っていくこともあります。
どちらも重要なアプローチですので、明日は身体からのアプローチも一つご紹介したいと思います。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。