私は医師でも臨床心理士でもありません。
療育に関わる特別な資格は何も持っていませんので、お子さんに対して障害の「診断」を下すことはできません。
実際にお子さんを拝見したとしても、多動の傾向があるかもしれませんね、という推測くらいはできますが(でもしません)、診断として決定できる資格はありません。
私が行っているのは、「お子さんの状況に合った支援の工夫を考える」ということです。
療育のご相談にお答えする時はお子さんの診断名を伺いますが、これは、診断名を把握しておくことで、障害特性を踏まえて支援を考えることができるからです。
ただ、診断がついていようといまいと、
■お子さんの状況を伺って
■支援を工夫する
という手順は変わりません。
○○という障害があるから○○という特性があるはずだ、という決めつけをせず、お子さんの行動から気持ちを推測し、ご家庭の状況に無理のない、気持ちに寄り添った支援を考えていきます。
実際のところ、診断名があってもなくても、家庭で行う療育の内容はほぼ変わりません。目の前の子供を見つめて、その子にとって本当に良い支援を考えていけば、当然そうなります。
診断がついたことで保護者の気持ちに整理がつく、公共サービスが受けやすくなる、周囲の理解を得やすくなる、といったメリットもありますので、専門機関に診てもらうことは必要ですが、
診断名にあまり囚われすぎずに、本質的な支援を目指していきたいですね。