891-1 相手と関わるゲームの具体例
昨日の記事で触れた、「相手をよく見たり話を聞いたりしないと次に進めない構造のゲーム」について、具体的にはどのようなものがありますか?とご質問をいただきましたので、少しご紹介します。
891-2 難易度別ゲーム3つ
伝言ゲーム
難易度:比較的簡単です
難易度を下げるには、
- その子にとってなじみがあり
- 聞き取りやすい・話しやすい音を含む
- 長すぎない単語
を選択すると良いでしょう。
難易度を上げるにはその逆を設定しましょう。
推理ゲーム
難易度:挑戦しがいがあります
一人に一つずつヒントを与え、みんなで自分のヒントを持ち寄り、話し合って答えを出すゲームです。
すべてのヒントを考え合わせて初めて正しい答えが出ます。
グループを作るときは、言葉の理解力や認知の力に大きな差がないように設定しましょう。
変身ゲーム
難易度:さまざまなタイプの子が楽しめます
集団でワイワイやっているようでありながら自分一人で楽しむ要素も強く(働きかけ次第でどちらにでも寄せられます)、チームワークが苦手な子に「みんなで一緒に楽しめた」という雰囲気を体感してもらうにもぴったりです。
1.大人の様子をよく見させる
10からカウントダウンするなど見るべき時間の幅を指定してあげると集中しやすくなる。
2.大人が一旦退室し、着衣の一部を変更する
ネクタイ、スカーフ、ジャケット、めがね、帽子などを外したり、変更したり、追加したりする。
パーティグッズの派手なカツラや鼻めがねなども楽しい。
3.再度入室し、どこが変わったか子供に発表させる
発表の順番を待つ練習にも発展できる。
891-3 やりとりの楽しさを味わう体験に
こうしたゲームを通して、子供たちは自然と相手に注目することになり、相手とやりとりする楽しさを味わうことができます。
これらのゲームはあくまで支援の一環であり、これだけで相手の話が聞けるようになる、相互のやりとりができるようになるというわけではありません。
ゲームの目的は、人の話を聞いたら楽しかった、相手とやりとりしたら楽しかった、という体験を深めることです。
これが何より大切です。
いつかご本人が自分の意思でコミュニケーションを広げたいと感じたとき、こうした体験は何よりの財産になってくれることでしょう。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。