762-1 作文をテンプレート化する
こちらの記事↓
からピックアップして具体的な支援方法をご紹介する続き記事、今回はつまずきポイント5~8つ目に対する支援をご紹介します。(支援が共通する部分も多いので、まとめて書きました)
書きたい内容が頭にあっても、まず何から書き出せば良いのかわからない、主語や述語が混乱する、何をどんな順番で書けば良いのかわからない、等々の「書くこと」のハードルによって、真っ白い紙に向き合うと手が動かなくなるお子さんも少なくありません。
指導者が一人ひとりとやりとりをして丁寧に言葉を引き出してあげられれば理想的ですが、リソースが限られる現場では、作文のテンプレート化がお勧めです。
762-2 アプリや音声入力も活用しよう
テンプレートでは、あらかじめ用意された必要な項目を埋めていきます。
テンプレートの項目を順番通りに読めば自然と作文になるように構成します。
記入欄の大きさで文量も規定できます。
テンプレートの項目の一例
・主題(〇〇会の感想・夏休みの思い出、等)
・いつ/どこで/誰と/何をした/どのように/感想
テンプレートを埋めてできる作文の例
今日、校庭で、3年生のみんなと、大縄とびをしました。うまくとべました。ちょっと疲れました。
必要に応じて、フレーズ集や例文を用意してあげると、参考になるでしょう。
見本に引っ張られて似たような作文になる可能性はありますが、書くことに慣れるまでは、それで良しとしてはどうかと思います(^ ^)
お勧めアプリ
「3秒日記」というアプリもお勧めです。
「どこで/誰と/何をした/感想」の項目を選択するだけで文章ができます。
選択肢はデフォルトで登録されているものがいくつかありますが、自分で追加登録することも可能です。
話せるが書けない子には
口頭で話すことはできるけれども文章で書こうとすると書けなくなる子には、本人が話したことを大人が書き取ったり音声入力したりして文字化し、後から一つずつ書き言葉に修正していくと取り組みやすくなります。
書くことへの負担感が強いお子さんの場合は、最初のうちは話し言葉を文字化しただけでOKとするのも良いと思います。
762-3 文章を書くことは自分の内面世界と向き合うこと
ここまでの支援は、比較的短い文章を書くためのものです。
より長い文章を書くためにはさらに支援を膨らませていくことになりますが、今回の連載ではひとまずここまでといたします。
文章を書くことは、自分の内面世界を言葉によって整理し、輪郭を与える作業です。
文章を書けるようになることは、自分の内面世界と向き合うすべを手に入れることとも言えるでしょう。
学校の作文をサッと書けるようになる程度の技術を教えることは、それほど難しいことではありません。
それによって子供たちの心の負担が減れば何よりです。
と同時に、作文技術を表面的なものだけで終わらせず、その技術をもとに、丁寧に自分の心の中を見つめる時間を育んでもらえたらと思います。
本日は以上です。
次回の配信は11/28(月)です。
それでは、また。
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