こんにちは。三輪堂です。
面白く生きる連載、189通目です。

189-1 ▼ 動画で人の動きを見ると

今日は、あるイベントをオンラインで観戦しておりました。
このイベントは、すごくざっくりいうと、一人ひとりのさまざまな動作を丁寧に見て評価していくというもので、毎年現場で観戦していたのですが、今年は都合がつかなかったのでオンラインで拝見しました。

動画で観ていると、現場で観るのと比べた情報の質の違いがよくわかります。今回は、伝わってくる情報が非常に平坦になることが感じられました。

「平坦になる」というと悪いことのように聞こえるかもしれませんが、良いこともたくさんあります。

たとえば自分が一番強く感じたのは、人の動作の輪郭に集中できるなということです。余計な気が散らず、その人がうっかりよろめいたとか、最後の最後で気を抜いて力が抜けてしまったとか、そういうところがよく見えました。

一方でその分、情報の奥行きがないので、その人が起こしている空気の揺れのようなものは感じにくいなと思いました。

189-2 ▼ 実物に近づくほど情報量が増える

療育でも同じことが言えます。
たとえばわかりやすいのは、絵カード・写真・実物の情報量の違いです。

ものの名前を教える時など、まずイラストの絵カードで教え、次に写真で教え、最後に実物で教える、といった段階を踏むことがよくあります。
情報量を少しずつ増やして複雑にしていくやり方ですね。
時には写真も、背景を真っ白にしたり輪郭で切り取ったりして、より細かいステップを区切ることもあります。

実物に近づくほど情報量が増え、イラストやデフォルメされた存在に向かうほど情報量が減ります。

情報量が減ることが悪いわけではありません。
上手に減らしていくことができれば、それはつまり「絶対に必要な情報だけを残している」ということなので、「あっても良いけど、なくても良い」情報をそぎ取っていっているということになります。
デフォルメされた似顔絵が不思議と本人に似ているのはそういうことですね。

189-3 ▼ 情報量をコントロールする

療育では、こういう情報量のコントロールを上手に行うことが、指導のひとつのコツです。

これは大人が情報に触れる時も同じですね。
どういう順番で、どの程度の複雑さ/単純さの情報に触れるかで、情報の入ってくる感覚が変わってきます。

もし、誰かに何を言っても伝わらないとか、何度学んでも覚えられないとかという時は、情報の「入れ方」を見直してみると良いかもしれませんね。

本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。