293-1 ▼ 育児と仕事の両立に悩むこと
ある方から、育児と仕事の両立についてご相談がありました。
その方は、今のお仕事はご自分のやりたいこととは違うと感じておられます。
と同時に、転職したところで今より良い仕事に就ける保証もないし、育児にも手がかかるし、今の職場は不満もあるが慣れてもいるし、今から新しい環境にチャレンジするのも不安だし、どうしたものかなあ、、、
というようなお話でした。
こういう状況は多くの方にあると思います。
どんなお子さんを育てるのであっても、育児には手がかかりますよね。
特別な配慮を必要とするお子さんであればなおさらです。
お仕事との両立を最初から断念される親御さんもおられます。
この方のような漠然とした不安を、多かれ少なかれ感じていない方のほうが少ないと思います。
言語化するのも難しい不安を、あえて言葉にするべく一歩踏み出されたこの方のチャレンジに、心から敬意をお伝えしたいと思います。
293-2 ▼ 人は弱いものです
この方のご夫君は「やりたいことがあるならやればいい、早く行動しろ、求めるものを手に入れるために頑張れ(意訳)」というような応援を送ってくださるのだそうです。
この方としては、ご夫君の励ましを力強く思いつつも、なかなか思うように行動できず、自分が歯がゆい、
そんなこともおっしゃっておられました。
実はわたしも、以前は、欲しいものがあれば行動すればいいじゃないか、と思っていました。
若い頃の瀧本には、現状に不満があるのに愚痴を言っているだけの人が理解できなかったのです。。
不満があるなら変えるために行動すればいいじゃないか、と。
そんなところに立ち止まって文句を言っている暇があるなら行動すればいいじゃないか、と、ずっと思っていました。
でも、人の生き方ってそんなに直線的なものではないですよね。
やろうと思ってもできないこともあるし、状況が許してくれないこともあるし、特に理由はない(ように見える)けれどもなんとなく踏み出せないこともある。
人はとても弱いものです。
自分もとても弱い人間です。
年を重ねるほど、その弱さがしみじみとわかってきます。
愚痴を言いながら立ち止まっていることが必要なときもあるんだと、つくづく肚に落ちてきます。
293-3 ▼ 自分を信頼して小さな一歩から
こちらのご夫君のように堂々と行動できる人も素晴らしいし、ご相談者様のように踏み出せずに立ち止まること(そしてそれを見つめること)も大切なプロセスです。
身体の原理原則から見れば、そのどちらも等価で、素晴らしい、貴重な体験です。
もちろん、行動しなければ状況が変わらないのは事実です。
でも、行動というのは、たとえば転職のような「大きなもの」だけではありません。
もう少し小さな、自分では行動とも思えないような小さな一歩でも「行動」です。
その行動を積み重ねれば、状況が変わっていきます。
もしあなたが自分の現状を変えたいと思うなら、たった一歩でいいから踏み出してみてください。
それはたとえば三輪堂にメールをするとか電話で話すとか、そんな小さな一歩で十分です。
一歩踏み出しただけでかすかにでも景色が変わります。
その景色を見ているうちに、きっとまた状況が変わってきます。
そうしたらゆっくりその流れに乗っていけばいいのです。
ぜひ、ご自身の身体の原理原則を信じてあげてください。
本日は以上です。
それでは、また。
いつもあなたに明るい風が吹きますように。
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